print column vol.1: リピート(送り)のつけ方

DATE:2021/03/30
LAST UPDATE:2021/05/25

プリントデザイン(図案)に関するあれこれをご紹介していく「print column」

第一回目はテキスタイルだけに限らずプリントデザインといえば、
必須項目である「リピート」「送りつけ」についてご紹介します。


リピート(送り)とは

リピート(送り)とは、
柄を連続して繋ぎ合わせる方法のことをいいます。

リピートをつける、送りつけ、などと言われます。

世の中にあふれているテキスタイルの柄は、
どれも、リピート(送り)がついています。
テキスタイルに限らず、壁紙、包装紙なども同じ仲間です。

柄をデザインする場合、
一見して繋ぎ目がわからないようにすることはもちろん、
柄全体が自然な構成になるよう意識することがとても大切な作業になります。

GARAGELAND onlineshopにて販売している図案は、
全てリピートがついたデザインデータをお渡しいたします。


リピートの種類

リピートには大きく分けて2つの種類があります。
「正送り」と「ハーフステップ送り」です。

リピート(送り)のつけ方:送りの種類

「正送り」:縦・横、四方にスライドさせて送りをつける方法
「ハーフステップ送り」:レンガ積みのように縦のみ半分ずつ段差をつけて送りをつける方法

「正送り」と「ハーフステップ送り」の特徴については、
本サイトのguideページにて少し説明しています。


リピート(送り)のつけ方:ハーフステップ送り

【1】 モチーフを用意する

販売図案”030005”の4つのパーツを使って今回は「ハーフステップ送り」で送りをつける方法をご紹介します。
(使用ソフト:Photoshop)

リピート(送り)のつけ方:使用するモチーフ

【2】 モチーフを配置する

図案サイズは幅12inch × 高さ12inchに設定し、4つのモチーフを自由に配置しました。

※テキスタイル図案では、基本的にサイズ単位はinch(インチ)で作成します。
1インチ(inch) = 2.54cm

リピート(送り)のつけ方:モチールを配置する

【3】 モチーフごとにリピートをつける

図案サイズからはみ出しているモチーフを選んで、
レイヤーを複製し、図案サイズ分ずらしていきます。

リピート(送り)のつけ方:カンバスサイズを広げる

ピンク花モチーフのリピート(送り)をつける手順です。
ピンク花モチーフは上下のリピートなので、縦方向に図案サイズ分(12inch)移動します。

リピート(送り)のつけ方:上下の送りつけ

次に、黄色花モチーフのリピート(送り)をつける手順です。

黄色花モチーフは左右のリピートなので、
横方向に図案サイズ分(12inch)、縦方向に図案の半分のサイズ(6inch)移動する必要があります。

リピート(送り)のつけ方:左右の送りつけ

青花モチーフも同様に左右のリピートをつけていきます。
図案サイズからはみ出しているモチーフ全てのリピートをつけることができました。
図案サイズで画面を切り取るとリピート(送り)のついた図案の完成です。

リピート(送り)のつけ方:送りつけの完成

下記は柄を繋いだイメージです。
4つのお花モチーフでシームレスな花柄を作成することができました。

リピート(送り)のつけ方:完成イメージ


まとめ
「ハーフステップ送り」は左右のリピートをつける際に
図案の縦サイズの半分だけ移動する必要があるため少し難しいですが、
多くのテキスタイル図案で使われている方法なので、知っておくと便利です。
街で見かけたプリントはどんなリピート(送り)がついているのか、
少し気にして見てみると面白いかもしれません。

GARAGELAND onlineshop